むちうちと経年変化
むちうち症の難しいところは、経年変化による症状との区別が非常に難しいことと、
それを被害者自身が受け入れることの困難さにあります。
例えば頚椎椎間板ヘルニアなども経年変化による症状との区別が難しい例です。
MRI画像上で椎間板ヘルニアの所見が認められる場合でも、
必ずしも交通事故によるヘルニアとは限りません。
実は、事故に遭っていない何の痛みもない人でも、
30代〜40代を過ぎると多くの人が画像上は元々ヘルニア状態になっているそうです。
人間の体は年とともに衰えていきますから、
交通事故の影響がなくとも年々体調は悪くなっていくのが普通です。
交通事故の治療においても、
事故前と同等の体調に戻すことというのはほとんど不可能なのです。
治療をしている間にも歳はとっていくわけですから、
元々持っている肩こりや腰痛まで回復することはありませんし、
元々の体調の基準も、絶好調だった時を基準にしがちです。
そうした部分はある程度割り切って考えないと、
円満な解決を図ることは難しいですし、
そうした部分については例え裁判で争ったところで勝つのは難しいです。
経年変化と保険会社の対応
とは言え、
交通事故に遭っていない人であっても、自分の肉体が老化することは
出来れば受け入れたくないものです。
交通事故の被害に遭ったわけですから、
被害者としての立場からは、なかなかそう割り切れるものでもありません。
また、そうした事情を逆手に取って、
必要以上に責任を回避する方向に保険会社は持って行こうとします。
必要以上に被害者の権利を侵害されることのないよう、
そのためにもしっかりと現実を見つめた冷静な対応が必要です。